世間一般的には
「平屋を建てたいなら
土地は60坪以上最低でも必要だ!」
と言われていますが、
土地面積が大きくなればなるほど
土地価格は
高くなるし外構代も高くなります。
そして固定資産税も高くなります。
かつ、平屋を建てるなら
正方形(真四角)ではなく長方形(横長)で
建てるべきだと言われていますが、
家の形は縦横のバランスがいいほど
コストが抑えられるため、
この建て方は逆に家のコストを
押し上げてしまう要因となります。
そんなこんなで、自然と平屋は家
代も土地代も外構代も高くなり、
いつしか金持ちの家的なイメージが
出来てしまっているというわけですね。
では今回は、
「平屋を建てるなら最低でも60坪以上は
必要だ!」と言われている理由と、
「正方形(真四角)ではなく
長方形(横長)で建てるべきだ!」
と言われている理由について考え、
その後で正反対の考え方について
お伝えしていきたいと思います。
どっちが正しいとかどっちが
間違っているかという話ではなく、
あくまで
「選択肢はそれだけじゃないよ」
というお話なので、
知識の幅を広げると思って
読んでいただけたらと思います。
✔️土地が60坪以上必要な理由
この図は、
60坪の土地に2階建てを建てた場合と、
同じ面積の平屋を建てた場合こうなるよ
ということを記した図なのですが、
ご覧いただければ一目瞭然。
2階建ての家は、南側の
境界までの距離が6mもあるのに対し、
平屋の家はわずか1mしかないため、
確実に南向きの
部屋に直射光が入ってきません。
平屋を建てる場合は、2階建ての家のように
南側の境界までの距離を
充分にとらなければいけないのですが、
そうなれば点線で囲った分だけ
余分に土地を
買わざるを得なくなってしまいます。
この図だと約30坪ですね。
これが平屋を建てる場合
「60坪では全然ダメ!80坪〜100坪
ぐらいないと話になりませんわ!」
と言われている理由ですね。
赤のラインのところにメインの
採光を取る大きな
窓をつくるのが前提となっているなら、
致し方のない話です。
✔️長方形(横長)じゃないとダメな理由
このロジックも至って簡単。
図のAとBを
見比べていただくと一目瞭然ですが、
正方形より長方形の方が
南向きの部屋をより多くつくれますよね。
また、真四角の場合、
家の中心付近には光が届きにくいのに対し、
横長にすればどこの部屋にも
満遍なく光が入ってきそうな気がするので、
その問題もあっさり
解決出来るような感覚に陥ります。
実際のところは丸見え窓には
全部カーテンが閉まっているので、
「明るいのか?」と言われると、
「どうですかね??」という
感じなんですけどね。
そして、もう1つ注目して
もらいたいところが家の外周の長さです。
このAとBは、形は違えど面積は
同じなのですが外周の長さが違います。
足し算をしていただくと分かりますが、
Aが48mなのに対しBは52mありますからね。
つまり、同じ面積でも
正方形より横長になった方が家のコストは
上がってしまうわけなのですが、
これだって言われるまで
案外誰も気付かないんですよね。
✔️正反対の平屋の考え方
では、ここからはこれまでの
話と全て正反対の話をしていきます。
結論を先に述べると、
土地は60坪以下で充分だし、
かといって家が暗くなるわけじゃなく、
むしろ比較に
ならないぐらい格段に明るくなるし、
土地代も家代も外構代も
全て抑えられますよ、という話です。
まず、土地が60坪以下でいい理由は、
日当たりが悪い土地なら
日当たりが悪い土地なりの
採光の取り方をするからです。
先程の図で言うと
南側の境界からわずか
1mしか離れていない赤ラインの位置に
LDKを持ってくるのではなく
南側の境界から充分な距離を取った
場所にLDKを配置するという感じですね。
そして、LDKの南側に中庭をつくり
たっぷりと直射光を
確保するという感じでしょうかね。
そして、
どうしても直射光が入らない場所には、
直射光が必要じゃない部屋を
配置するという感じですね。
太陽が昇っている間は使わない寝室とか、
自然な明るさの方が
心地いい子供部屋とか玄関とかですね。
これらの部屋には明るさは必要ですが、
かといってそれが直射光である必要はなく、
中庭からの間接光でもいいわけですからね。
そして、中庭が
あることによって採光が安定するため、
採光のために家の外周部に
大きな窓をつくる必要がなくなります。
結果、
間取りが分かりにくい家が出来上がります。
スッキリした美しい
デザインの家が出来上がります。
家の外壁が
塀代わりになる家が出来上がります。
つまり、防犯やデザインのために
外構に費用をかける必要が
一切なくなるというわけですね。
これで、土地代と
外構代をグンとカット出来ましたね。
では、最後は家代です。
家に関しては
中庭をつくるとコストアップします。
外壁面積が中庭の分だけ
余分に必要になるからです。
そのコストアップを相殺するために、
必要ないものを無くすとか、
あるいは必要なものでもサイズを
見直すなどの工夫が必要となります。
とはいえ、大きな家をつくっても
実際使っている場所は限られているし、
やがて子供たちだって
出て行き夫婦2人だけで住むわけなので、
冷静に考えてみるとこの見直しも
そう難しいものでもないんですけどね。
要は、なんとなくの固定概念さえ
打破出来ればいいだけのことです。
これが出来ればコンプリートです!
というわけで、一口に平屋と言っても、
これだけ両極なタイプが存在することも
頭の片隅に置いておいてもらえたらと思います。
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漠然とした資金計画より目に見える数字を
把握することによって安心ももてると思います。
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